リクルートブライダル総研は、結婚に関する調査・研究、未来への提言を通じて、マーケットの拡大と社会課題の解決に取り組みます。

「全員が楽しめる結婚式~目が見えるひとも 目が見えないひとも 同じ空間で~」

「全員で結婚式を楽しもう!」プランナーとチームの想いが
二人の諦めを喜びに変えた

籔田 宏美(やぶた ひろみ)さん
アヴェニールクラス東京(東京都)

人と会うことでパワーアップする性格なので、休日は疲れていても誰かと会うように心がけています。特に4歳の姪と1歳の甥と遊ぶのは私の癒し!お子様を連れたお客様との話のネタにもなるので一石二鳥です。

ハイタッチ、サプライズ音楽「感じて楽しむ」演出を考案

 新郎の手元には白い杖、新婦の足元には盲導犬のニキータ。全盲の二人の希望は、「全員が楽しめる結婚式にしたい!」。しかし、これまで列席した結婚式で感じた疎外感から、自分達が望む結婚式はできないと諦めていました。悔しさを覚えた私は、二人と同じ立場に立って、全員が楽しめる結婚式を創ることを二人に約束しました。

 一つ目のポイントは、挙式の退場。杖を使わずニキータと共に歩きたい。しかし点字ブロックのないバージンロードでは、どうやっても左に曲がってしまいます。試行錯誤する中、ハイタッチしながら退場してみたところ、大成功!二つ目のポイントは、お色直しの入場。一番盛り上がるシーンにしたいと、ゲストの投票で入場曲を決定し、ワクワク気分を感じるお色直しにしました。

 「プロフィール映像は中座中ではなく、新郎新婦のいるお色直し後がいいのでは?」式の前日、キャプテンから提案をもらいました。プランナーが独断で進行を変えるなど有り得ませんが、「全員で楽しむ」を優先し、二人に内緒で変更することに…。

新婦といつも一緒にいる盲導犬「ニキータ」のリングドッグは二人にご準備いただき、ハーネスに装着して見せることを提案しました。

ゲストとハイタッチしながらまっすぐ歩くバージンロード

 いよいよ、結婚式当日。ハイタッチでの挙式退場は、ゲストからの祝福がより二人に伝わる形となりました。お色直し入場では、決定した曲のイントロが流れた瞬間、全員の歓声により会場の雰囲気は最高潮に。“感じてもらうお色直し”は想像以上の盛り上がりでした。その後はサプライズでプロフィール映像を上映。「二人にもご覧頂きましょう!」司会の言葉に、既に上映したと思っていた二人はビックリ!ゲストの笑い声と拍手に包まれる二人。全員でプロフィール映像を見る光景は、二人とゲストが昔話に花を咲かせているかのよう…。結婚式に諦めを感じていた二人はもういません。

 この結婚式の成功の裏には数多くのプロフェッショナルスタッフの協力がありました。けれども、優秀なサポートを得ても、プランナーが「新郎新婦の想いを何倍にもする」という覚悟がなければ、いい結婚式はできないことを私は今回強く実感したのも事実です。私が思ういい結婚式とは、「新郎新婦×プランナー」。私たちプランナーと結婚式の未来はそこにあると思います。

新郎とゲストとのハイタッチによる挙式退場。列席者全員の笑顔が自然に溢れる素敵なシーンになりました。
パティシエのアイデアによるクロカンブッシュを上にのせたケーキ。このデザインにすることで、二人がしたかったケーキ入刀もファーストバイトもどちらも叶えることができました。

新郎新婦の想いを素晴らしいドラマに変える
プランナーという仕事

 1組1組、それぞれのドラマを素晴らしいものにするのがウェディングプランナー。「自分だからこそできることがある。自分次第で結婚式が大きく変わる」を常に心に留め、チームとの繋がりを大切にしながら素晴らしい結婚式作りに邁進しています。高校時代からの夢だったプランナーという職業の魅力を日々感じています。

審査員の目

 カップルと対峙する時、様々な状況があるはずです。どんな状況でも「とにかくカップル目線で寄り添う」、籔田さんにはそんな強い信念を感じます。その寄り添う力によってカップルの真のニーズに気づく。さらに、それを実現するために、今度はスタッフを大いに巻き込む。カップルに寄り添ったプランナーの言葉は、きっと説得力を持ち、いいチームを作るのだと改めて感じました。

ウエディングを進化させる